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夏の試合の合間に「冷やしていいの?」

夏の試合の合間に「冷やしていいの?」
〜親御さん・指導者の皆さまへ〜
✅ 結論
夏の野球試合の合間は「冷やすこと」が推奨されています。
熱中症を防ぎ、パフォーマンスを維持するために、短時間でも冷却を行いましょう。
✅ なぜ冷やすの?
運動中は体温(深部体温)が上昇します。
ウォーミングアップは体温を適度に上げて筋肉や神経を活性化するのが目的です。
しかし体温が上がりすぎると危険です。
✅ 深部体温の目安
・安静時:36.5〜37.0℃(平熱)
・ウォーミングアップ後:37.5〜38.5℃程度(パフォーマンス向上に最適…これ大切!)
・高強度運動時:38.5〜39.0℃程度(リスクが増え始める…ここ注意!)
・危険域:40.0℃以上(熱中症リスク急増、パフォーマンス低下)
✅ 冷やす理由
体温を上げすぎないため。
39℃以上になるとパフォーマンス低下や判断力低下。
40℃を超えると重度熱中症のリスク。
✅ どんな冷却が有効?
氷嚢や冷たいタオルを首、脇、足の付け根などに当てる。
水分補給とセットで実施。
✅ 試合の合間は絶好のタイミング
野球は攻撃・守備交代など休憩がある。
このタイミングで短時間の冷却を!
✅ 注意点
直接氷を当て続けて凍傷に注意(タオルを巻くなど)。寒気を感じたら中断。
十分な水分・電解質補給も忘れずに。
✅ 指導者・保護者の皆さまへ
「ウォーミングアップで身体を温めるのは大切!ですが…
夏の試合では体温が危険域まで上がることがあります。
試合中に冷やすことは、熱中症を防ぎ、子どもたちの安全とパフォーマンスを守る大切なケアです。
暑さから、ウォーミングアップ不足で投手の立ち上がりが悪いなど良く見受けられます。
暑さに身体を慣らしておく事と、体温のコントロールをケアする事、この2つを意識してみてください。
この暑さの中で両立することは非常に困難かと思いますが、知っているのと知らないのでは対処が変わります。
今後は【夏対策が試合を左右する】と言っても過言ではないでしょう。
水を飲まずに耐えてきた世代には、頭で分かっていても腹の底では甘えている…と感じてしまう…
私も気合いと根性の信者です笑 気持ちは良く理解できます。
一緒にこの時代を受け入れてシフトしていきましょう!」
関口豊希
参考情報
日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」
環境省「熱中症環境保健マニュアル」
Bongers et al. (2015) Br J Sports Med