こどもの野球肘検診と投球障害予防の草の根運動
当院はスポーツ障害への対応に力を入れております。当院の施術スタッフは、皆一定レベルまでのスポーツ経験があり、各個人でもスポーツの現場に治療家として携わっています。
なかでも野球に特化しており、野球を通じたさまざまな活動をしています。近年注目されている、小学生4年生〜6年生に限定して発症する「離断性骨軟骨炎」に対する早期発見も活動の1つです。また、投球によるケガへの治療の一環として、再発を予防するための投球フォームの指導も行っています。
これらの病気やケガは、これから続く長い野球人生を左右する出来事です。子どもの夢を病気やケガで諦めさせたくないという想いから自然発生した活動となっております。
投球障害予防の投球フォーム指導
野球というスポーツは、投げる・打つ・走るといった複合的な要素がありますが、そのなかでも、投げることに起因するケガが多いのが特徴です。いわゆる投球障害と呼ばれるもので、野球を経験している方なら、一度は肩や肘を痛めたことがあるのではないでしょうか。
一方で、投げるという動き自体がとても複雑で難しいものであるため、痛めた部分を治しても、投げ方に問題があれば確実に再負傷します。だからこそ、個々の投球フォームのクセや特徴をチェックし、なぜ痛めたのか原因を探る必要があります。
当院では、意識しやすいポイントとレベルに合わせた練習方法を指導しています。
院長は野球経験が長く、投球フォームについての論文を学会や勉強会で発表しておりますので、安心して指導を受けていただくことが可能です。
野球少年の離断性骨軟骨障害のための肘検診活動
「離断性骨軟骨炎」という、肘の外側に起こる障害があります。これは野球肘のガンともいわれ、成長期の子ども(発症する学年は4〜6年生)に起こる障害です。
痛みを感じた時にはすでに進行しているので、痛みの出ていない時期から定期的に検診しておくしか早期発見できません。
平成25年度の同じ時期に、地域の中から離断生骨軟骨炎を発症している子どもが4名見つかりました。さらに悲しいことに、全て要手術という結果でした。その苦い経験から、私たちは年に一度、離断生骨軟骨炎の予防検診をしている病院に地域の子どもたちを連れていく活動をしております。
また、当院においても超音波画像診断装置(エコー)を用意しており、定期的なチェックと治療への参考材料として子どもの肘を見守っております。
乳幼児の脱臼「肘内障」を知ってもらうための啓蒙活動
肘内障は、幼児期の子どもによくおこる症状で、いわゆる「肘が抜けた」「肘が外れた」といわれる状態です。手を急に引っ張られた時やソファーから落ちた時などに起こりやすく、手をだらんとさせて使わなくなります。また、強い痛みを伴いますので、多くの子が突然泣きだすことも、肘内障の特徴です。
初めて目の当たりにすると、驚いて救急外来に駆け込む親御さんが多いのですが、肘内障はレントゲンには映りません。そのため、病院に行っても異常なしとして帰されることも珍しくありません。
肘内障の治療は、実は私たち柔道整復師の得意とする分野です。しかし、それをご存じの方は意外と少ないため、当院では小さなお子様をお持ちの方へご案内したり、地域の保育所などに足を運んで、肘内障の症状と対応策についての啓蒙活動を行っております。お子様の症状で、心当たりのある際は、どうぞお気軽にご相談ください。
卒後臨床施設として、柔道整復師の資質の向上に努めています
当院は、公益社団法人
日本柔道整復師会に所属している接骨院です。また、国家資格を取得した柔道整復師が研修する臨床施設として、試験財団より認定を受けております。
柔道整復師として高い技術を取得するには、現場で学び、経験を積むことが欠かせません。当院は、地域医療の一翼を担う者としての技術と心を身につけ、将来活躍できる柔道整復師の育成に力を入れております。初代院長をはじめ、ベテランの柔道整復師が在籍しており、スタッフ全員で資質の向上を目指して日々取り組んでいます。